✨ 要点を簡潔に伝える力は、現代のビジネスシーンで非常に重要なスキルです!
私達の日本語では、日常的に「文末でようやく意味が分かる」構造で会話をしています。
肯定文なのか?否定文なのか? 質問文なのか?———
こうした文の種類は、すなわち日本語では最後まで聞かないと分からない事が多いのです。
日本人は几帳面で相手を気遣うあまり、背景説明や修飾語が長くなりがちで、結論が最後に来る話し方が一般的なのです。
英語との語順の違いがもたらす理解ギャップ
「Word Tailor」代表の翻訳者の方が、興味深い指摘をされていました。
そこでは日本語と英語の語順の違いが、聞き手の理解の難しさに直結している という事でした。
- 英語の語順: 主語 → 動詞(最初に来る!) → 目的語 → 間接目的語 → 副詞句
- 日本語の語順: 主語 + 各種情報(目的語、場所、時間など)+ 述語動詞(最後に来る!)
この構造ゆえ、日本語では話の終わりまで聞かないと全体の意味が見えづらいという事です。
通訳における処理の違い:逐次通訳 vs 同時通訳
この語順の違いは、通訳に於いて明確に現れます。
1.逐次通訳(Consecutive Interpreting):
日本語を一文単位で聞いてから、英語の語順に並び替えて訳す
2.同時通訳(Simultaneous Interpreting):
話の流れに合わせて柔軟に訳しながら意味を先取り・後送りして行く
▶️ 例
日本語原文構造(例):「彼は妹に、妹の誕生日に本を贈った」
⇒ 逐次通訳(英語)/ 日本語を全部聞き終わってから翻訳するので:
He gave a book to his sister on her birthday.
⇒ 同時通訳風(英語)/ 日本語が話されるのを聞きつつ、ほぼ同時に翻訳していくので:
To his sister, on her birthday, a book… he gave.
「話し方」ひとつで、伝わりやすさが変わる
実はこの「話の順番」に似た現象は、私の個人的な体験とも重なります。
かつて母が脳梗塞で失語症を患った際、会話が全く成り立たず、私の言葉も母の言葉も通じ合いませんでした。 ところが病室のテレビで 母が「サザエさん」を見て笑っているのを見て驚きました。
必要に駆られ失語症の事を学び、更にこのセミナー内容も思い返す中で気付いたのは、
「サザエさん」の話法は 極めて分かりやすい順番でシンプルに組み立てられてるという事です。
例)サザエさん的話法 vs 一般的な話法
ありがちな話法:「隣りのおじちゃんが出張で九州に行ったそうで、それでこのお土産を頂いたの!」
サザエさん話法:「これ、頂いたの。お土産! 隣りのおじちゃんがくれたの。 出張で九州に行ってたんだって!」
ビジネスにも有効な「話す順番」
要点を簡潔に伝える力は、今やどの業界でも重要なスキルです。
- プレゼンテーション
- 提案資料
- 通訳・翻訳
- コミュニケーション全般
📌 要点を簡潔に伝える力は、現代のビジネスシーンで非常に重要なスキルです。
話す順番ひとつで 相手の理解度や印象は大きく変わります。考察してみるのは如何でしょうか?
参考) 自分が話そうとしてる内容の要点を簡潔に伝える力 について書きました。
「私の説明は30分かかります」という人
🔗こちら⇒ https://prismx.jp/presentation/effective-communication/
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