✨ かつて医療機器の開発に携わっていた頃のことです。
新製品に搭載するスイッチング電源の設計・製造を委託するため、私は製造技術部門の技術者と一緒に、台湾の複数の企業を訪問しました。
ある訪問先で、若い女性が技術営業系の「部長」として一人で打合せに応じてくれました。
第一印象は、「こんなに若い方が部長とは、すごい!」という驚き。
そして実際のやりとりでは設計技術にも非常に明るく、更に感心しました。
打合せが進み、やがて供給数量や価格の話に。 彼女は即座に条件を提示しました。
ところが、同行していた製造技術部の担当者は「帰国して上司に相談してから回答します」と答えました。
その時、彼女はこう言い放ったのです:
「ここまで来て、ここまで話しておきながら、自分で決められないの?
それなら、あなたは何をしに来たの? 決められる人が来るべきでした。」
私はその言葉に、ハッとさせられました。
欧米もそうでしたが、台湾や中国でも、女性であろうと誰であろうと、
ビジネスの現場では「自ら決める覚悟」が問われるのだと、改めて感じたのです。
そして私は、「まったくその通りだ」と深く共感しました。
彼は 自分で判断する準備をして来なかったのかもしれません。それが少し残念にも思えました。
もし自分が決定権を持っていたなら、事前に調査して判断基準を持つ事は勿論ですが、現地で決定・契約まで完了させたと思います。
そして、仮に帰国後に上司から何か言われたとしても、自分の判断を説明し、責任を負う覚悟を持って臨んだと思います。
まとめ
ビジネスの現場では、 「その場で判断できるかどうか」 が信頼を左右します。
その一瞬で、相手は「この人と一緒に仕事を進めて良いか」を見極めているかも知れません。
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