新幹線・トンネルで耳が痛くなるのは何両目?

新幹線 仮説検証
仮説検証

1. 実験した結果(どの車両で耳が痛くなる?)

  • 耳が痛くなり難い ⇒ 1号車(先頭)、最後尾付近の車両
  • 耳が痛くなり易い ⇒ 3~7号車(中間付近)

2. 結果に対して自分が考えたその理屈(仮説)

  • トンネル内の気圧は普段1気圧だが新幹線が高速で突入すると空気が圧縮されて気圧が上がる。
  • 先頭車両は、気圧が高くなる前に次の空間へ進むため、影響を受けにくい。
  • 中間車両は、圧縮された空気の影響を受けやすいため、耳が痛くなる。
  • 後部車両は、トンネル内の圧力が下がった場所を通過するため、影響が少ない

3. JRの友人に聞いてみた事や 調べてみた結果

  • ほぼ上記の推論の通りとのこと。
  • 新幹線がトンネルに進入するとトンネル内の空気が圧縮され気圧が変化するが、車両が突入した瞬間にトンネル出口の空気が押し出される訳ではなく、空気にも重さがある為に慣性が働き、圧力の伝搬にはやや遅延が発生する
  • 新幹線は気圧変化を軽減する為に密閉性が高く設計されているが潜水艦の様な完全な密閉ではないので、外からの気圧変化の影響を少なからず受ける。
  • 車両内部への気圧の影響を抑える為に、トンネル内部には空気抜き穴が設けられている。
    更なる高速化も検討しており、このトンネル内の気圧は課題との事。

4. 考察(どう思いましたか?)

  • 今の時代 ネットでも何でも聞けば直ぐに答が出ますが、自分の目や体でこうやって色々と試行錯誤してみて自分なりに仮説を立てて行くと、結構面白発見や気付きがあると思います。
  • 実は自分が医療用テレビカメラの設計者だった時代に、技術力の高い先輩の下についてました。
    私や若手の設計者がその先輩に「回路が完成したのですが、ノイズが多いです。何ででしょう?」
    と聞くと、先ず第一声は「君の考え(ノイズが多い理由)は何か?」と聞かれます。
  • それで「分かりません」と言うと門前払いでした。
  • 「**が原因だと思います」と言うと「ならば、何かやってみてどうだったか?」と聞かれ、
    「まだ何もやってません」と言うと「やってから来い!」と言われました。
  • こうして自分の頭で考えて試行錯誤してみて自分なりの仮説検証をする様に教育されました。
  • この仮説検証は、私のBPRコンサルの考え方と共通しています。業務改革においても、単に課題を聞いて解決策を探すのではなく、先ずは自分で仮説を立て、試行錯誤しデータを元に最適解を導く事が重要 です。 単にネットで調べるだけでなく自分の目や体で実験し仮説を立てて検証する事で新たな発見が生まれます。これはビジネスの問題解決にも通じるアプローチ です。

Kiyoshi Tsujiをフォローする

コメント