IQとロジカルシンキングの関係について

ロジカルシンキング ロジカルシンキング
ロジカルシンキング

会社勤めの時、議論の論点がズレて行ってる事に気付かず話が発散してしまう例を多々見て来ました。 人からズレた質問をされたり、みすみすズレた答えを自分から挟んでしまって結論が出なくなってしまってる事に気付かない人が多く、見てて歯がゆい思いでした。 有名な落語の「時ソバ」みたいな感じですね。

他部署の人に施策説明や交渉をする際には、こちら側での説明ロジックをちゃんと頭に描いてないと、またそれに沿って討議を進めて行かないなら、相手側のロジックに巻き込まれてしまう訳です。

一方で、協業していた外資系コンサルのアクセンチュア社やティメックス社の様なコンサル社員の多くは、新人や未経験の領域であっても論点を正確に捉えて短時間で理解し、高いレポーティング能力も発揮していました。

彼らのノートの取り方や思考の進め方も印象的で、マインドマップ式の書き方・考え方をする人が多いと感じました。 この形式は思考を整理し論点を見失わずに議論を進めるのに適しており、思考パターンそのものがマインドマップ的に展開されているようでした。 この対比は自分にとって非常に印象的で、両者の違いを生み出している要因について考える切っ掛けとなりました。

本投稿では、IQとロジカルシンキング(論理的思考)の関係、これらがビジネス現場においてどの様な影響を与えるかについて考察し、更にスキル強化策についても提案します。

IQとロジカルシンキングの関連性

1. IQとは?
IQ(知能指数)は一般的に個人の知的能力を示す指標として用いられます。
問題解決能力やパターン認識、論理的推論の能力が測定され、一定水準以上のIQを持つ人々は、抽象的な課題や複雑な問題を効率的に解決する傾向があります

2. ロジカルシンキングとの関係
IQが高い人ほど、論理的なパターンや矛盾点の発見能力が高いと言われています。
しかしロジカルシンキングは単なる知的能力だけでなく、訓練によって大きく向上するスキルでもあります。
例えば “PREP法” や “MECE(Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive)” の様なフレームワークを学ぶ事で、論理的に考え説得力のある議論を構築する力を身に付ける事が可能です。

アクセンチュア社やティメックス社の社員が高い論理的能力を発揮できたのは、彼らのIQの高さだけでなく、厳しいトレーニングとロジカルシンキングの実践が組み合わさっているためと考えられます。

更に、マインドマップ式の思考整理法を取り入れる事で、情報の関連性や論点の全体像を視覚的に把握する能力を高めている点も特筆すべきです。

議論が発散してしまう理由

1. 問題意識の共有不足
議論の目的や解決すべき課題が曖昧なまま議論を始めてしまうと、参加者全員が異なる方向に話を進めてしまいます。

2. 論理的フレームワークの欠如
論点整理や優先順位付けを行うスキルが不足していると、会話が無秩序になり易いです。

3. 心理的な抵抗感
意見を述べる事への不安や他者の意見に異議を唱える事への抵抗が、非効率な議論の原因になる事もあります。

ロジカルシンキングを高めるためのアプローチ

1. 問題解決のフレームワークを学ぶ

ロジカルシンキングは学習可能なスキルです。代表的なフレームワークとして以下が挙げられます:

  • MECE:抜け漏れや重複がないように情報を整理する
  • ロジックツリー:課題を細分化して解決策を導く
  • 5W1H:状況を多角的に分析する

2. 実践を通じたスキル向上

社員が議論の場でフレームワークを意識的に使える様にするためには、OJT(On-the-Job Training)を活用した反復的な訓練が効果的です。具体的な課題解決の場で、ロジカルシンキングのスキルを実践しながら磨く事が重要です。

3. マインドマップの活用

情報の整理や議論の論点を視覚的に把握するために、マインドマップを活用する事を推奨します。

マインドマップは、中心となる課題やテーマを基点として関連情報を階層的に整理するため、全体像の把握や論理的展開が容易になり思考の柔軟性と構造化能力が養われます。

4. 短時間でのフィードバック

即座にフィードバックを受けられる環境を作る事で、社員が自分の思考の偏りや改善点を迅速に理解し、スキルアップに繋げる事ができます。

おわりに

IQの高さやロジカルシンキングは、ビジネスにおいて重要な成功要因です。 しかしそれらは一部のエリートだけの特権ではなく、適切な学習と訓練を通じて誰もが身に着ける事ができます。

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